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綴れ織|ハツリ織とボカシ織

織物

2024/10/18

皆様こんにちは。

 

先日の「 鳩峯車|秋の高山祭|爪掻本綴織 」という

記事が、意外にも評判が良く、嬉し過ぎます(笑)!

読んでいただき、ありがとうございますm(__)m

 

もうちょっと、綴れ織について詳しく書いておけば

良かったと後悔しているので、今日は綴れ織についてです!!!

 

綴れ織の技法として代表的な物に

「ハツリ織」と「ボカシ織」がありますが、

前回の記事では「石川つゞれ」さんのHPを見て!と、

まったくの他力本願だったので、ちょっと実例でお見せします。

 

まずは、ハツリ織の実例です。

 

 

この写真で言うと、左側の濃いブルーグレーから淡い水色に

色が変わる所に穴が開いているのが分かると思います。

 

これが「ハツリ織」に見られる「ハツリ孔」と呼ばれ、

製法上どうしても穴が開いてしまう部分です。

 

赤と青で示した矢印の順に糸が織り込まれていきます。

通常の織物は、織り込まれた糸が途中で折り返して

逆方向へ戻っていくことはありませんが、「ハツリ織」では

途中で糸が戻っていくので、色や柄の境界線である

折り返し地点に「ハツリ孔」ができる訳です。

 

 

↑「ハツリ孔」の拡大写真。

拡大しても、綴れ織の特徴である縦糸が全く見えず

横糸だけで柄が表現されているのが分かると思います。

 

また、この「ハツリ織」では、裏側に余分な糸が

出ないので、帯の表裏がハッキリと分からないくらいの

織り上がりになります。

 

 

↑これが一般的な帯の裏側。

裏側には余分な糸がたくさん出ています。

 

 

↑これが綴れ織(ハツリ織)の表側。

※写真は前腹部分。

写真では縦方向に織られている糸が、実際の横糸です。

 

 

↑これが裏側。

裏返せば、柄は反転してしまいますが、

ほとんど、裏と表の区別がありません。

 

同じ綴れ織でも、爪掻本綴織ではなく

ジャガード織機で織られた綴れ織の裏側には

余分な糸が通っていますし、ハツリ孔は出来ません。

 

 

次は「ボカシ織」。

 

染物でボカシして染めるのは、よくある技術なんですが、

織物で美しいボカシの雰囲気を作るのは、

染めるのとは比べ物にならないくらい手間がかかります。

 

 

↑この写真が「ボカシ織」の技法を使ってある部分。

 

一本の糸がグレーと白に分かれている部分が

見えると思いますが、その一本の糸は

グレーの糸と、白い糸を解した物を

再度撚り合わせて糸から作って織られています。

 

その糸がボカシの中間色になり、

遠くから見るとボカシ染めをしたような

織表現になります。

 

こうすることによって、ボカシ具合が

より自然な見え方になります。

今風な表現を使うなら

【こうすることによって、画像の解像度が倍になる】と言えば

なんとなくご理解いただけるんじゃないかな?と思います。

 

 

ちょっと分かりにくいかもしれませんが、

これが綴れ織の代表的な技術である

「ハツリ織」と「ボカシ織」になります。

 

こういった細かな技術を駆使して

美しい綴れ織の帯や袱紗、祭に使われる幕などが

織られているのです!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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