皆様こんにちは。

本来は、あまり書きたくない内容なのですが、

成人式も終わり、今から来年・再来年の振袖レンタルや

購入を考えていらっしゃる方も多いと思うので、

注意喚起の意味も込めて書かせてもらいます。

私たち呉服屋は、常に扱う商品について勉強し、

正しい商品知識をお伝えするのが義務です。

それは、店頭販売はもちろんのこと、ネット販売にも

言えることです。

しかし、特に振袖販売の現場において

いい加減な商品知識による虚偽の商品説明が横行している

現実があります。

悪意を持って騙そうとしているのかもしれませんが・・・

一番分かりやすいのが「絞りの振袖」。

現在、販売されている絞りの振袖には

・本当に絞った絞りの振袖

【トップ写真は、訪問着ですが本物の絞りです。】

・プリントされた絞りの振袖

※プリントには捺染とインクジェットプリントがあります。

・柄の一部に「摺り疋田」や「描き疋田」などの伝統的な染色技法で

絞りが表された柄が入っている振袖

などがあります。

本当に絞った絞りの振袖は、もちろん高額になり

購入価格がフルセット100万円以上になる場合が多いです。

逆にインクジェットプリントでプリントされた

「総絞り【柄】の振袖」はフルセット15万円程度から

販売されているようです。

ここで、皆様がプリントされた「絞り柄」だから

比較的安価に購入（レンタル）できると認識して

購入される分には、何も問題がないのですが、

「総絞りの振袖が●●万円！！」

「セール期間中のみ総絞りの振袖がお値打ちに！」

というセールストークで「手で絞られた、本物の総絞りの振袖」と

誤解をして購入したらどうでしょう？

以下に掲載する写真は、どれもプリントですが

「総絞り」と表記されています。

▲あるホームページに掲載されていた振袖

「黒の総絞りに、菊や牡丹柄」と書かれていますが、

プリントです。絞りの技法は使われていません。

▲「総絞りの振袖」と表記されています。

手前の赤い帯揚は「絞り」ですが、着物本体はプリントです。

こちらは、ネット販売されています。

▲こちらも「総絞り」と書かれてレンタルされていますが

プリントされた「絞り柄」です。

これらの着物の中には、一見して本物の絞りの様に

凹凸がある生地を使って、うまく本物に見せてある物も

あります。

こういった商品は、悪意を持って「総絞り」と書いてあるのか？

単純に、着物の知識がない人が書いているのかは分かりません。

しかし、私自身の経験として

複数の店舗が合同で振袖販売会をした時に

「絞ってなくても絞り柄と言わないと売れないぞ」と

ある呉服店の店主から言われたことがあります。

「本物の絞りではない」ということは、

あえて言わずに、販売したい業者が多いのも現実だと思います。

絞り以外にも「友禅」という言葉が使われている

インクジェットプリントも多くあります。

「友禅」と聞くと、伝統的な技法で

職人が染めた着物だという印象を持つ人も多いと思いますが、

そういう訳ではありません。

では、こういった商品が悪いのか？といえば

一概に「悪」とも言えません。

本物の絞りは高額で気軽に買える価格ではないので、

絞りの雰囲気を手ごろに楽しむには良いと思います。

また、手仕事だと高額になってしまう染の着物を

安価に提供できるというメリットもあります。

しかし、それをあたかも本物の絞りや

職人が手で染めた物として販売するのは、

虚偽の説明になり、詐欺の可能性もでてきます。

当店では、そういった虚偽の説明は

振袖に限らず一切しません。

こういったことを書くと、同業他店から

「いらんことを言うな」と怒られるかもしれません。

しかし、正しい商品知識で、着物を適正に

販売（レンタル）することが大切だと思うので

書かせてもらいました。

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

着物のことなら何でも、やまぶん呉服店にお任せください。

別誂え・仕立・お手入れ・加工・リフォーム等
お問い合わせはお気軽に電話または、公式LINE
ホームページ内のお問合せフォームより受け付けております。

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

やまぶん呉服店

〒503-0904
岐阜県大垣市桐ヶ崎町63番地
℡　0584-78-3750
URL:  http://gifu-yamabun.jp/wp/

Mail:  info@gifu-yamabun.jp

●●　　 Official Shop　　●●

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+