こんにちは。

またまた、店主の好きな結城紬の話です。

今回は、難しい話もありますが、ちょっとお得な情報もありますので、

よかったら最後まで読んでいってください。

さて、全ての本場結城紬は、織りあがると「本場結城紬検査共同組合」の

検査を受けてから市場に出回ります。

反物の幅、長さはもちろん、打ち込み数や傷まで15項目に渡る検査を受けます。

そして基準を満たした反物には「合格」のステッカーが貼られます。

左端に貼られている金色のステッカーが、検査に合格した証。

そして、もちろん検査をする訳ですから「不合格」になることもあります。

この写真は、残念ながら不合格になってしまった本場結城紬の証紙部分です。

金色の「合格」ステッカーは貼られていません。

そして

「本場結城紬検査之証」のステッカーに赤で「不合格」であることが

明記されます。

こちらは「汚れ」と「横段」が不合格の理由。

トップ画像と同じ物ですが、

こちらの結城紬にも「織傷」と不合格理由が明記されています。

その他、たんに「不合格」とだけ表記される場合もあります。

では「不合格」になってしまった本場結城紬は、結城紬として

ダメな物なのでしょうか？

いいえ。全くそんな事はありません。

例えば上2枚の写真にある「織傷」「汚れ」「横段」があることによって

着物として仕立てあがった時に不都合があるか？と言えば、全くありません。

もし誰かが不合格品の結城紬を着ていたとしても、それに気付く人はいません。

もちろん私も気付きませんし、織元や産地問屋の人間でも気付く人はいないでしょう。

なぜかと言うと、本場結城紬検査共同組合の検査が、とても厳しいからです。

実際の反物には、その難がある場所が示されているのですが、

「まぁ、難と言われれば難だけど、これで不合格は厳しいだろ」といった物が殆どです。

機を織る人も、織っている時に明らかな難を見つければ、その場で修正するので

着用に耐えない程の難が発生することは考えられません。

赤い糸が付いている所（クリックで写真拡大）が実際の「横段」部分です。

よく見れば、ちょっと横に筋みたいな物が入っているかな？程度です。

しかも、仕立ててしまえば、反物の状態よりも表に出ている面積が減るので

判別はしにくくなります。

それに、こういった難が有る場合は、反物を裁断する際に下前など

目立ちにくい部分になる様にハサミを入れるので、益々わかりにくくなります。

さて、ここまでは、本場結城紬の不合格について書いてきましたが、

皆様が気になるのは「難があるなら安く買えるの？」ってことでしょうか（笑）？

もちろん難が無い本場結城紬より、お値打ちになります。

ただ、こういった難アリの本場結城紬って、あまり市場に流通しないんですよ。

なぜかって、我々呉服屋が自分や奥さん用に、また従業員なんかが先に買っちゃうから。

お客様の所まで届かないという現実もあります。

あまり流通していない証拠に「本場結城紬　不合格」とGoogleで検索しても

ほとんど情報は出てきませんし、販売しているといったページも見つかりません。

しかし当店では、残念ながら検査で不合格になってしまった本場結城紬も

出来るだけお客様に届く様にしています。

結城紬が好きだからこそ、一人でも多くの方に着ていただきたいから。

ちなみに、一番気になる価格面は・・・

本場結城紬の流通価格から、平均して2割～3割ほどお安くなります。

私たちも、滅多に出会うことがない不合格の本場結城紬です。

もしお好みの色や柄で、不合格になった本場結城紬に出会うことができたら、

とっても幸運かもしれませんよ！！

現在、当店では不合格になった本場結城紬を在庫しています。

ご興味がある方は、是非お問合せ、ご来店ください。

ホントにレアな商品です。いつでも在庫にある訳ではありませんので、

ご来店の際は、必ず事前にお問合せください。

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着物のことなら何でも、やまぶん呉服店にお任せください。

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