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着物の知識
パールトーン加工で風合いが変わる?
2022/8/15
以前投稿した記事↓↓↓↓↓
「着物の種類によっては、風合いは確実に変わってしまいます。」と書きました。
風合いは変わらないと明記してるページもあるし、
呉服屋の店員に
「パールトーン加工しても生地の風合いは変わりませんよ!」
「着心地を変えずに加工できますよ!」
なんて勧められたのに、どういうこと?と思われるんじゃないでしょうか。
このセールストーク、正確に言うと間違っているんです。
じゃあ、実際どうなの?というと
着物の種類によって
①風合いが変わったことが、わかりやすい物
②風合いが変わったことが、ほとんどわからない物
があるということです。
①の代表格が「結城紬」。
もちろん結城紬だけじゃなく、特に真綿糸を使った紬全般は
加工によって風合いが変わってしまいます。
どう変わるかと言うと、少し硬くなった感じがして
ザラっとした質感が抑えられた風合いになります。
※ご来店いただければ、加工前と加工後の本場結城紬を
実際に触って比べていただけます。
➁は、ちりめんや綸子の染め物。
これは、ブラインドテストしても、わからない場合が多いと思います。
ちりめんや綸子でブライドテストしたら、私には判別できる自信がありません。
では、何故「パールトーン加工しても風合いが変わらない」と
言い切ってしまう人がいるのでしょうか?
私の想像ですが、結城紬などの風合いが変わってしまう着物の加工前と加工後を
比べる機会がほとんどないからだと思います。
なんかパールトーン加工について、ネガティブな記事になっていますが・・・
逆に言うと、プロでも判断できない物もあるということは
撥水・防汚加工としては、とても良い加工なんです。
加工しない方がいい物もあることは事実ですが、それ以上に
メリットがある場合も多いのです。
次回はメリットについて書こうと思ってますので
興味がある方は、ちょくちょく覗いてくださいね!
岐阜県大垣市桐ヶ崎町63番地
やまぶん呉服店
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