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やまぶん日記
ぐし縫い・縫い躾(ぬいじつけ・ぬいびつけ)
2024/12/17
みなさんこんにちは。
素敵な和菓子をいただき、ご機嫌な女将です (^^♪
金沢「森八」さんの「福梅」!
新年に良さそうなお菓子ですが、新年まで
我慢できません(笑)!
てか、我慢できる訳がないので(笑)早速いただくことに・・・
甘くて美味しい!!!
本当にありがとうございますm(__)m
さて、今日はお客様からご質問があった
「ぐし縫い」について、店主から「ブログに書け!」と
言われたので、ご紹介します(笑)!
この「ぐし縫い」ですが、いろいろな呼び方があります。
ひとこと「ぐし」や「ぐししつけ」と言ったり、
「縫い躾(ぬいじつけ・ぬいびつけ)」と言ったり。
ちょっとネットで調べてみたら「ぞべ」とか「ぐしぞべ」という
地方もあったりするみたいです。
そして、「ぐし縫い」と一言で言っても、「飾りぐし」と
「通しぐし」の二種類あります。
何が違うのかは、写真を見比べながら
説明しますね!
①「飾りぐし」
この「飾りぐし」は、私たち和裁士の腕の見せ所!
写真は、私が縫った「飾りぐし」ですが、
他の和裁士さんに見られると思うと、ちょっと怖い ^^;
出来る限り縫い目を揃えて、美しく縫うことが
求められます。
「飾り」なので、仕立の良し悪しには関係なく、
白い糸が点々が、表にだけ見えているだけです。
(表地を縫っているだけ)
一度「飾りぐし」を見たお客様から
「手縫いだと思ってたのにミシンじゃないの!」
とクレームが来たことがあるのですが・・・
内心「やったー!ミシンに間違えられた!!!!」と
ドヤ顔をしたことがあります(笑)。
②「通しぐし」
この「通しぐし」は、「飾りぐし」とは違い
縫い目が荒くなります。
↑写真の様に、裏まで縫い糸を通すので、
「通しぐし」を入れた所は、表と裏のダブつきが
抑えられます。
「ぐし縫い」は「縫い躾」とも呼ばれる通り
「しつけ」の一種だったんだと思います。
着る前に取ってしまう「しつけ糸」ではなく、
縫ってあるまま着る「しつけ」ということです。
以前、当店のお客様で、この「通しぐし」を
取ってしまう「しつけ糸」と勘違いして、
全て取ってしまった方がいらっしゃいますが、
取らずに着てくださいね!!!
これは、どちらが良い悪いではなく、
和裁を覚えた場所や、先生の流儀によって
違ったりします。
最近は「ぐし」自体を入れることが減りましたが、
比較的最近の着物には「飾りぐし」が入っていて、
アンティークやリサイクルの着物には「通しぐし」が
はいっている傾向です。
また、フォーマルには「ぐし」を入れるという人もいますが、
「ぐし」自体に着物の格は関係ありません。
以前は、「ぐし」が入っているのが「良い仕立」という
考え方があったことから、留袖や訪問着などに
「ぐし」が入っていることが多く、誤解をされているのかもしれません。
その証拠に、古い物だと紬にも「ぐし」が入っていたりします。
いろいろ難しい話ですが、まとめると
・「ぐし」には通しと飾りがある。
・どちらが良い悪いという話ではない。
・「ぐし」は絶対に必要な物ではない。
ということです。
もちろん、お客様の好みで「ぐしを入れて欲しい」などの
ご要望があれば、お好み通りに対応します!
【参考:取るしつけ】
↑この裾と妻下をザックリ縫ってあるのが
着る時には取ってします「しつけ」です。
縫い方に明らかな違いがあるので、
一目で分かるとは思いますが、もしご不安な方が
いらっしゃいましたら、お気軽に聞いてくださいね!!!!
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