こんにちは。

結城紬の魅力に取りつかれている店主です（笑）

出品している訳ではありませんが、たまにヤフオクやメルカリなどの

オークションやフリマサイトはチェックしています。

どちらも、本物だろうと思われる本場結城紬もありますが、

悪意を持って騙そうとしている証紙が貼られた物もあり

玉石混交なのが現実です。

ちゃんと「本場結城紬」ではなく、似せて作った物だということが

だれでも認識できるようになっていればいいのですが・・・

例えば、トップ画像は当店で扱っている物です。

「越後本真綿紬」と表記してあります。

新潟の十日町で織られた紬で、結城紬の雰囲気に似せてあります。

もちろん本場結城紬の様に、手で紡いだ糸ではなく、機械で取った糸を使い

半自動織機で織られていて、価格もお手頃です。

さらには、石下結城でないことも明らかです。

当店では、各種お稽古用や、エントリーユーザー様にお薦めしてます。

お客様に商品説明する際も、結城紬とは全く関係ないことを

お伝えしますので、だれもこの反物を「結城紬」だと誤解して

購入することはないでしょう。

しかし、オークションサイトやフリマサイトには怪しい結城紬がたくさんあります。

決してヤフオクやメルカリを否定する訳じゃなく、皆さんに知識を持っていただき、

後悔なくオークションサイトやフリマサイトを楽しんでいただきたいと思っています。

私たちプロの目から見て、掘り出し物があるのも事実です！

さて、全ての怪しい結城紬を記事にしだすとキリがないので、

まずは、分かりやすい物から。

タイトルが「重要無形文化財 本場真綿結城紬80山亀甲着尺反物」

となっていますが、よく読むと「本場結城紬」ではなく「本場【真綿】結城紬」です。

使用糸の欄にも「真綿糸」と書いてあるだけで、何が重要無形文化財なのか分かりませんし

そう表記すること自体、わざと誤解を招く様にしている可能性もあります。

こういう商品に限って、とても立派な証明書が付いてきます（笑）！

お次は、まぁあぁな有名どころ

「本場結城紬」なのに、なぜか証紙のマークが「紬」。

この「本場結城紬」の表記は法的にアウトな可能性があります。

もしかすると「本場結城紬」が商標登録される前に作られたから

セーフっていう理屈があるのかもしれませんが・・・

この様な商品は、結構前からたくさん出品されています。

法的にアウトな物から、これ笑えるわ！って感じのパロディみたいな物まで

ホントに玉石混交です。

それより、私がヤバイと感じているのは

「本場結城紬」の証紙部分が販売されているということ。

本物の証紙が、悪意を持った業者の手に渡ったらと思うと

ゾッとしますよね。

「本場結城紬」に似た反物に、本物の証紙が貼られていたら

実物に触ったり、確認するまではプロでも判断できないと思います。

実際ヤフオクで、明らかに「本場結城紬」でない紬の反物に、

本物らしき証紙を貼って出品されているのを見たことがあります。

この時は、見る人が見れば、明らかに結城紬ではないことが

画像からでも判断できる状態だったのですが、最終的に落札されていたので

「掘り出し物に巡り合えた！」と思っている方がいるかもしれません。

私としては、着物好きな方が、そういった商品を購入して

後悔するようなことが、一番心が痛くなります。

どうか、皆様が楽しい着物ライフを送っていただける様、

願っています。

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