新着情報
着物の知識
家紋四方山話
2022/8/27
長年この仕事で着物を扱っていると「家紋」に接する機会は多い。
留袖、黒紋付の第一礼装はもちろんのこと、色無地や袱紗など
紋を入れる物を多く扱っているから。
自分が経験したことや、先代や先々代から伝え聞いたこと。
家紋にまつわる面白い話や、ビックリするような話、真面目な話が
たくさんあるので、ちょっとずつ紹介していきたいと思います。
私たちが家紋に接する時に頼りにするのが「平安紋鑑」という
家紋の辞書みたいな本。(略して「紋鑑」と呼ばれることが多い)
4,000以上の家紋や全国都市マークなどのデータが収録されています。
Amazonでも購入可能ですし、多くの図書館で見ることも出来ます。
もちろん、ご来店くださればおご覧いただけます。
実はこの「平安紋鑑」以外にも、「紋典」と言われる物もあります。
トップ写真をよく見ていただくと、うっすら「紋典」の文字が見えると思います。
※写真奥が「紋典」、手前が「平安紋鑑」
どちらも家紋それぞれに番号がついているので、
私たちが職人さんに紋入れを依頼する場合
「紋鑑●●ページの●●番」というだけでも、どの家紋か特定できるようになっています。
そこで、もう一度写真を見てください。
それぞれ1ページ目なのですが、全然違うでしょ(笑)?
だから「●●ページの●●番」だけだと、それって「紋典」か「紋鑑」どっちよ?
ってなるわけです。
しかも「紋典」と「紋鑑」って字面は違いますが、音が似ているので
電話で伝えると大変なことになっちゃいます。
過去には、間違えて「紋典」のつもりが「紋鑑」の番号で出来上がってしまった
事故もあったようです。
そういったこともあってか、業界内に2種類の家紋辞書があると面倒だからなのか
理由はたくさんあると思いますが「平安紋鑑」を使うのが一般的になってきました。
索引がいろは順の「紋鑑」より、五十音順の「紋典」の方が使いやすいと思うんですが、
なぜ「紋鑑」が一般的になったんだろう?と疑問です。
まぁ、発行元の力関係や大人の事情があったのかもしれませんが(笑)。
※最近の「紋鑑」には、いろは順だけでなく五十音順の索引も付いています。
今回は「紋典」と「紋鑑」の話だけに留めますが、家紋ってホントに面白いんですよ。
各家それぞれの歴史や、ルーツにまつわる話になるんですが、
戸籍に記載されているわけでもないし、法律でルールが定められているわけでもありません。
関東と関西では考え方も全く違うし、全国を見渡せばローカルルール的な物がたくさんあります。
現代では、自分の家の家紋を知らないという方も増えてきたように感じます。
家のお仏壇やお墓に家紋が付いていることが多いので、一度ご覧になってはいかがでしょう?
家紋についての質問やご相談も、当店までお気軽にどうぞ。
ローカルルール等、当店では分からないこともありますが、同業者ネットワークを使って
他地域のことでもお答え可能な場合も多いです。
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
着物のことなら何でも、やまぶん呉服店にお任せください。
別誂え・仕立・お手入れ・加工・リフォーム等
お問い合わせはお気軽に電話またはLINE、
ホームページ内のお問合せフォームより受け付けております。
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
やまぶん呉服店
〒503-0904
岐阜県大垣市桐ヶ崎町63番地
℡ 0584-78-3750
URL:http://gifu-yamabun.jp/wp/
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+