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草履の劣化と寿命
2023/3/7
皆様こんにちは。
このところ「草履 寿命」や「草履 劣化」で
検索して、当ホームページを見てくださる方が
多いようです。
以前にも
「 ぞうりの経年劣化 」
「 合皮のぞうりに要注意! 」
という記事を書いていますので、
合わせて読んでいただけると嬉しいのですが、
改めて草履について書いておきます。
皆様が一番気になるのは、草履の寿命だと
思いますが、それは草履に使ってある
材質によって違います。
当店で扱っている草履の表皮は
「帆布(はんぷ)」が多いのですが、
これは合皮に比べて加水分解が起こらないので
寿命は長くなります。
※一部、表面の加工によっては加水分解が
起こる物もあります。
しかし、表面は大丈夫でも裏や芯材が
加水分解によって劣化してしまう物もあります。
↑上の写真の草履を裏返した物です。
左側2点は、裏が牛革なので
比較的寿命が長いのですが
右側2点は、EVAを芯材に使ったり、
ゴム底なので、スニーカーと同じように
加水分解で劣化してしまいます。
オーダーの草履ではない物でも、
最近は表面が合皮ではなく、帆布や布製の物が
増えてきています。
↑この草履は、表面に帆布が使われているので
劣化はしにくいです。
↑こちらは、表面は合皮で作れれているので、
加水分解によって劣化してしまいます。
しかし、両方とも裏が合皮なので、
裏の劣化は止めることができません。
合皮を使うのは、コストの問題が大きく
低価格帯の草履は、合皮の部分が多く
寿命が短い傾向にあります。
では「寿命」とは、一体どれくらいなのか?
合皮は、保存状態にもよりますが、早くて2年~3年。
5年を過ぎた辺りから、劣化によるトラブルが
急激に増えている様に感じます。
保存状態が良くても、10年持てば
かなり長持ちした方だと思います。
ママ振りを着られる場合、草履バッグが
劣化して使えないことが多いのは、
この合皮の劣化が主な原因です。
ちなみに、当店で扱っている
「坪寄席ぞうり」や「真綿入りぞうり」は、
価格は高いのですが、経年劣化で履けなくなった事例は
まだ聞いたことがありません。
20年以上、大切に履いてくださっている
お客様もいらっしゃいます。
低価格帯の物を、ある程度のスパンで
買い替えるのも良いと思いますし、
長く使える物を選択するのも良いと思います。
当店では、お客様のご希望や
お使いになられるシチュエーションに合わせて
価格や材質のアドバイスをさせていただきます。
ぞうりの事で、疑問やご不安なことがある場合は
お気軽にご相談ください。
他店で購入した物でも、気にせずご相談くださいね!!!!
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