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京繍 月聖子

刺繍染物の紹介附下

2022/12/20

皆様こんにちは。

 

12月も下旬に差し掛かり、いよいよ年末の雰囲気を

感じるようになってきました。

 

さて、ちょっと前に刺繍の附下を誂えていただきましたので

ご紹介します。

 

 

本紋の地紋に葵の柄が刺繍してある附下です。

※写真は前身頃

 

柄付けは多くないので、スッキリとした雰囲気なのですが、

いろいろと凝った部分があって、とても美しい着物です。

 

まず生地は、本紋といい紗綾形に菊と蘭をあしらった地紋です。

この地紋自体は、白生地によく使われているのですが、

懇意にしている染屋さんの別注生地で、一般的な白生地より

少し硬めの生地になっています。

和裁士の女将いわく、生地に張りがあって、仕上がりも綺麗で

着姿も美しくなる。と言っていました。

 

刺繍は、月聖子さんの手によるもの。

小さい柄ながら、色々な技法が使われています。

更には、刺繍だけで柄を表現するのではなく、

友禅して下地の柄を染めてから刺繍を打ってあるので

とても立体感がある仕上がりになっています。

 

シンプルな柄行きだからこそ、刺繍の良し悪しや

立体感の出し方が、とても重要になります。

その点、この着物の刺繍は「さすが月聖子」としか言いようがない

仕上がりになっています。

 

 

▲この着物に刺繍をした月聖子さんの手による刺繍の般若心経。

 

これくらい細かい仕事をすることが出来る方ですが、

「歳いったら、もうこんなん無理やわ。見えへん」と京都弁で

謙遜されていました(笑)。

 

そして、こんな素敵な着物には、

裏にもこだわりたくなっちゃいますよね・・・

 

 

八掛は、同じ地紋の少し薄い生地で別染めさせていただきました。

 

淡い色なので、写真では分かりにくいんですが、

表地より少しだけ明るくなる様に染めてもらいました。

 

この八掛に使った生地も、照りがあって

染め上がりが本当に綺麗で、仕立て上がりも美しく

出来上がって来ると思います。

 

仕立て上がりは来年になってしまいますが・・・

 

ひょっとすると、注文していただいたお客様より

私の方が仕立て上がりを楽しみにしているかもしれません(笑)

 

この附下以外にも、月聖子さんの手による刺繍の着物を

数点ですが在庫していますので、気になる方は

お気軽にお問合せください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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